はじめまして、伊藤牧子です。

(This is my Japanese About page. For the more complete English About page go here.)

初めまして。伊藤牧子と申します。中年女です。東京生まれ、元帰国子女、アメリカ、イギリス、スイスを経て、現在は南フランス プロバンス地方の片田舎で、ひょうきんなスイス人の主人とゆるい日々を送っています。海外生活が日本に住んでいた年数よりも長い、いわゆる変な日本人です。

海外であまり無理をせずに再現できる、日本の家庭料理

2003年の終わり頃、当時の仕事(ウェブデザイナー)にちょっと疲れを感じてかけていいた所、気晴らしにJust Hungry (ジャスト・ハングリー、『ただお腹がすいているだけ』という意味)という料理ブログを始めました。最初は美味しいと思ったレシピだったら何でも載せていたのですが、次第に日本食に焦点をしぼるようになりました。お米の研ぎ方からだしの取り方、日本人にとっては本当に当たり前のことでも他の国の方にとっては全く目新しかったらしく、段々と人気も高まってきました。

最近日本料理が世界中で注目を浴びています。しかし、海外で暮らしていると、日本の食料を手に入れるのが以外と難しいのです。ハワイやアメリカ西海岸、ニューヨーク周辺、トロント、ヨーロッパではパリ、デゥッセルドルフ、ロンドンなどでは比較的簡単に色々買うことが出来ますが、それでも日本では安くて当たり前たと思っている食材がすごく高価だったりします。例えば日本のお弁当にいつも使われているカマボコや竹輪、魚肉ソーセージ等の練り物類は、海外では高級食品並みの値段でしか手に入りません。おいしいお豆腐が食べたくても手に入らない為、自分で作っている次第です。(面倒くさいですよ、お豆腐作りって。)塩鮭やごま塩等もセーブマネーの為に自家製です。伊達巻きやはんぺんなんかも作ってみたことがあります。でも、そんなことばっかりやっている時間の余裕もありません。

私のつくる『日本料理』は、現地の素材をなるべく有効に使いながら、必要最小限の材料を用いて本当の日本の味を再現することを目的としています。例えばお味噌汁の具にズッキーニを使ったって、ちゃんと出汁をとって美味しいお味噌を使えば、フランスの片田舎でも、アメリカのど真ん中の『ベニハナ』が本当の日本料理レストランだと思っている街でも、れっきとした懐かしき日本の味を再現出来る、というのが私の考え方です。

お弁当サイト JustBento について

長年海外で暮らしている者として、日本の食文化は世界一だと確信しています。中でも、日本では当たり前なお弁当という習慣は何て素晴らしいんでしょう。コンパクトで、安価で、栄養のバランスがうまくとれていて、おいしい。毎朝早く起きて家族や子供の為にお弁当を作ってあげられる日本のお母さんは本当に偉いです。最近では独身の方、特に男性の方もお弁当を会社に持参するという習慣が広まってきたらしいですが、それはとてもいい傾向だと思います。

海外でもここ 3、4年の間に Bento の人気が高まってきました。英語、フランス語、その他の言語のお弁当ブログも年々増えていますし、新聞やテレビ等でも取り上げられています。しかし、ネット等で取り上げられているお弁当のほとんどがいわゆるビジュアルアピールのある可愛いキャラ弁系統のものです。実際に味わう事の出来ない、目で見るだけの場ではそれは当たり前の事かも知れませんが、私にとってはそれが少し残念でした。顔つきのおにぎりや何時間かかったのか解らないようなかまぼこやチーズを切ってつくられたアニメキャラクターのお弁当が巷で取り上げられるたびに、『お弁当というのはそれだけでない。日本のお母さんたち、私の母も入れて、地味ながらも彩り良く、栄養のバランス良く、そして美味しいお弁当を作り続けてきたんだ。』と自分の中でつぶやいていました。

そして2007年の終わり頃、世界の人にいわゆる普通のお弁当文化というものをもっと知ってもらいたいと思い、JustBento を立ち上げました。私の作るお弁当のほとんどはあまり可愛くありません。実用本意で主に大人向けのものを紹介しています。美味しい事、栄養のバランスが取れていることを目的としたお弁当です。ちょうど時期がよかったのでしょうか、瞬く間に読者数がどんどん増え、お姉さんサイトのJust Hungryを追い越すほどになりました。2010年12月に The Just Bento Cookbook が講談社の国際部より出版され、2013年4月には7版目が出る予定です。

約3年ほど前から執筆活動に専念出来るようになり、現在は Food writer として働いています。全部英語です。英語ばかり書き、普段はフランス語か英語しか話さないので、何だか日本語を忘れかけてきてしまいました。^_^;

最後に

別に正式な調理師としての資格も何もない、ただの食いしん坊の変な日本人がこつこつと維持している2つのお料理サイトですが、ご覧頂き、ありがとうございます。

(なお、今後日本語のページを足して行くかどうか、現在検討中です。とても優柔不断な性格なので、時間がかかるかも知れませんが、何卒ご了解下さい。)

Filed under:  site news

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Comments

こんにちは。私は、アメリカテキサス州在ヒューストン日本国総領事館の広報文化班に所属しておりますFredricks佐藤暁子と申します。
早速ですが、2月にBentoコンテストを計画しているのですが、なかなか案がまとまりません。今回こちらのお弁当サイトを見つけ、大いに参考にさせていただきました。コンテストの流れは、一般の人(理想的にはアメリカ人)からお弁当の写真を送ってもらい、その中からHealty,Traditional,Creative等、5つのカテゴリーにつき、一人ずつのファイナリストを選びます。2月25日に共催の地元のクッキングスクールで、おかずをお弁当箱に詰める最終バトルをやります。このバトルには、一般の人に参加してもらい、講師をお招きしてお弁当についてのレクチャーをしてもらいます。参加者にはおにぎりの作り方を実習してもらい、最後に優勝者を決定…。
ここで今問題にされている事が二つあります。
ひとつは、どういう人を講師としてお招きするか。日本食レストランのシェフがよいか、一般の主婦で、お弁当を作りなれている人がよいか。私は一般の主婦にやっていただきたいのですが、上からは「権威がない」とか「それでは総領事館が主催する意味がない」などの反対意見が上がっています。Makikoさんのような、お弁当に詳しい方が地元にいるのか、というのも難しいところです。知っている人に当たっていますが、なかなか良い返事がもらえません。英語に自信がない方が多いのです。Makikoさんがアメリカにいらっしゃればお願いしたいところです。(来ませんか?講師料くらいしか出ませんが。)
ふたつめは、ファイナリストにこちらで用意した食材をお弁当箱に詰めることで優勝者を決めるのでは、写真でファイナリストを選ぶ意味がないのではないか、という意見があることです。上からは、「ファイナリストに、自宅からお弁当を作って持ってきてもらえ」といわれます。でも、最終バトルでは、自宅からお弁当を持ってこなければなりません、という条件をつけたら、応募する人がいるでしょうか?私は、お弁当を作る、詰める、といった作業を、見物人の目の前で見せる方が、コンテストの最終ラウンドとしてふさわしいと思うのです。

以上の2点につき、どう思われますか?
また、このコンテストの流れや、内容につき、何かアドバイスがあればお願いできますでしょうか?年も押し迫って、お忙しい中大変恐縮ですが、このメールに目を留めていただき、お返事をいただければ幸いです。
よろしくお願いします。